EMARFで完全オリジナルの家具を作ってみました

EMARFで完全オリジナルの家具を作ってみました

あらすじ

大型の書棚を購入したのですが、それに合ったテレビ台がほしいと探したところ、これといったものを見つけることができず、完全オリジナルのテレビ台を作ってみることにしました。

書棚に合わせたテレビ台がほしかった

購入したのはmargheritaの「壁一面の本棚」。これ自体、大がかりな書棚なのに、大人2人でかなりスムーズに組み立てができて感動の商品だったのですが、唯一失敗したのがDVDプレイヤーなどを置く台について考えていなかった点。そこでテレビの下にDVDなどを設置するための台がほしいなと思い、オリジナルの台を作ることにしました。

以前から興味を持っていた家具製作サービスが「EMARF」です。設計データを送ればShopbotで加工した木材などを送ってくれます。Shopbotは木工CNCルーターで、10年ほど前にアメリカのMaker Faireで見て、いつか使ってみたいなと思っていたツールでした。日本ではカインズさんが工房に導入していたのも取材していました。

2013年のMaker Faire Bayareaで見ていたShopbotの展示。

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EMARFでは、Adobe Illustratorで作ったような平面のデータを送付してもShopbotで加工したパーツを送ってくれるそうで、素人の私でもなんとかなるかも…と思い立って挑戦してみることに。一度作ってみて要領を得たら、他にもいろいろオリジナルの家具を作れるかもしれません。

まずは、Adobe illustratorにEMARFのプラグインを入れ、データを作成してみました。素材は納期や価格からMDFを選択。はじめは板の厚みは12mmで検討していました。

接合部などは、「壁一面の本棚」と同様のものを考えていました。

しかし立体物を作った経験がないもので、データを作るのがとにかく難しい…。

そこで、普段は3Dプリンタのデータを作る際に使っているShapr3dでなんとなく立体の造形を作ってみて、それを平面に落とし込んでみました。

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はじめに作ったaiデータ。

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Adobe illustratorのデータをEMARFのサイトにアップすると、見積りが出ます。税込み7410円とのこと。完全オリジナルの家具がこれぐらいの値段でできるのならアリ!と判断して、発注。

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丁寧なサポートをいただき、データ作成をやり直す

発注した!あとは届くのを待つばかり、と思ったのですが、EMARFのご担当者さんから、「これでは加工や強度の面で不安がありますよ~~~」と、とてもとても丁寧なメールを頂戴してしまいました。「ほぞが薄くて割れるかも」「天板の堀込加工の強度が危険」等々。

素人データでごめんなさい!!本当にありがとうございます。

ここで何往復かメールのやりとりをさせていただいて、自分で考えた接合部の組み方ではなくて、ベーシックな組み方に変えるべきと考えを改めまして、データを再作成しなおしました。

本当にここのやり取りはご担当になってしまったN様ありがとうございます…申し訳ございません…という感じです。

そして、やはり立体物のデータを突然フリーハンドで書けるわけもなく、簡単な試作品を段ボールで作って、それを展開してデータを作成してみました。

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参考にしたのは池澤あやかさんが段ボールで棚を試作している以下の記事です。

MDFの厚さも18mmに変えたので、お値段は税込み10,357円に。許容範囲かな…。

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パーツが到着。しかし最後まで簡単に完成はせず

11月1日に発注して、11月12日にはパーツが到着しました。

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自分が作ったものが形になって仕上がってくると嬉しい~~~~。

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が、ここでも落とし穴が…。接合部の穴の部分が少し小さくて凸の部分が入らないのです。板厚18mmのところ、18mmの穴をあけてたんだからそりゃそうだよね…。

泣く泣く穴を全て紙やすりで削り少し穴の大きさを広げました。 次回以降は0.5~1mmぐらいは余裕を見て穴をあけた方がよさそうです。

最後はゴムハンマーでたたいたところ、穴に凸部分が入りました~~~。うれしい!!!

(集合住宅の我が家。たぶんご近所さんにはかなり大きな音が響いていたと思われます…)

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くみ上げて完成です!

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テレビ下に設置してみました。ここにDVDプレイヤーを入れるとよい塩梅になりそう✨

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ときどき思い立って何かを作るのですが、壁にぶちあたって解決して前に進むたび、モノを作るというのは本当に難しいことだな、プロの人にはリスペクトしかないわ!と痛切に感じます。

また、収納用品など、既存の商品は巷に溢れているカテゴリーでも、意外と数ミリ単位でピッタリはまるモノを購入するというのは難しくて、こういったオーダーメイドやセミオーダーメイドの商品はまだまだニーズがあるだろうなという学びもありました。(どこも掘り起こしができていない状況ですよね)

自分で作れば愛着もひとしお。こういうサービスが広がればもっと自分の住処を好きになれると思います。興味がある方、是非使ってみてはいかがでしょうか?